Ex-Citi Traders Club

金融経済評論

担当: 板垣哲史

AMERICA FIRST! の真に意味するものは

トランプ大統領の挑戦

 米国の大手マスコミは「下院、民主党勝利!トランプ政権にねじれで暗雲!」等のアナウサーの声や新聞紙上にその文字が躍っている。  だが、例えば、過去88年間22回中間選挙で、政権与党が上院で勝利したのはケネディ大統領以来55年ぶりの快挙である事実を 伝えていない。

 分断政治と云うが、政治は、常に大きく右、左の、二つの思想に分かれる。  トランプ大統領の言う「America First ! 」の意味は、国家を超えて稼ぎまくる多国籍企業へのけん制であり、改めて アメリカ国民の利益を第一に行動すべきだと云う主張である。  このような国家元首として当たり前の考え方が、なぜ標語となるのか?

 なぜなら現実のアメリカは、ここ数十年グローバリズムが支配しているからだ。グローバリズムとは、多国籍企業が国家の様々な規制を排除して、企業自身の利益を第一に、世界で自由に活動し、勝者が富を独占する事を正当化する思想であり、それは明らかに結果として、格差社会を増長せざるを得ない。即ち、全ての米国民の利益とは相反するイデオロギーである。よって、トランプ大統領は、手ごわい強大な敵と常に、対峙しなければならない。

 とくに国家を持たない極めて優れたユダヤの特にビジネス分野での成功者の力は、DEEP STATE として、米国のマスコミ、軍事産業、IT、司法省、FBI、FRB、金融界などに、強大なネットワークを張っていて、国益よりも多国籍企業の利益を優先するべく、陰で大統領も意のままに動かしてきたとも言える。

 彼らは国家と云うものを不要と考え、己の保全と自己利益が全てであり、この思想を排除しようとする為政者にはあらゆる手段を講じて失脚を狙う。ロシアゲート(百年前からスパイ暗躍は常識)、カバナー最高裁判事のセクハラ?中米移民キャラバンを組織し、そのバックの資金提供者はグローバリストでユダヤ人のジョージ・ソロスなどなど、失脚を狙う仕掛けは次々と襲う。

 現代社会では、自由、平等、人権、弱者の味方と云う名の謀略が跋扈している。

トランプ大統領が戦っているのは、このグローバリストたちである。

 それでは、国家の主たる役割とは何か? それは、得た税収を国民の生活レベルの向上の為に道路、橋、鉄道などの社会インフラに投資すると共に、弱者に富を再分配することで、社会的秩序を保つという重要な役割を担っているのだ。 

 ただ、これも行き過ぎると社会主義となって、旧ソ連のように崩壊する。落とし所が民主党と共和党で常に対立する。中国の戦略は人権を無視しグローバル国家主義とも言える過去の帝国植民地主義に似た異質の世界観であり、米国を含めた世界の国々は常に警戒のレベルを保たねばならない。  トランプ大統領の壮大な挑戦の行方を好意的に見守りたい。同時にあまりにも巨大な敵である為に彼の事故死、突然死を懸念する。

2018年11月20日 文責: 板垣